臼別川

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日本海に注ぐ清流。北海道指定のサクラマス保護河川である。

①・2011-08-03・加工済・臼別川・河口・DSC_0016

地元の漁師は、砂防ダムが出来てからサクラマス資源が減少したとして、河川管理者である北海道渡島総合振興局・函館建設管理部に対して、ダムの撤去を求めている。サクラマス保護河川に指定しているのも、サクラマス資源を減少させているのも同じ北海道の行政機関だ。

案の定、泥川になっていた。まさに、ダムがある川の特徴である。2014年8月5日。

雨が降れば泥川になる。まさに、ダムがある川の特徴である。

川底は岩盤が露出している。川底や川岸、中州に微細な砂やシルトが目立つ。つまり、砂利が足りないということだ。清流の臼別川だが、雨が降ると…2011年8月3日
川底は岩盤が露出。川底や川岸、中州に微細な砂やシルトが目立つ。つまり、砂利が足りないということだ。
ひどい泥水が流れ下る。時間の経過とともにきれいな水に戻っても、泥水の痕跡が川底、川岸、中州にしっかりと残る。2011年8月3日に見た微細な砂やシルトがこうした泥水の痕跡なのだ。2014年8月5日。
清流の臼別川は雨が降ると泥川になる。時間の経過とともに綺麗な水に戻るが、泥は川底、川岸、中州に残る。
急勾配の渓流なのに川の石は小さく、増水したら流されるような石だ。川底は下がり、川岸は段差ができているのが分かる。これが河床低下の特徴で、上流にダムがある証拠だ。
急勾配の渓流なのに川の石は増水したら流されるような小さな石ばかりだ。川底は下がり、岸は段差が出来ている。これが河床低下の特徴で、上流にダムがある証しだ。
蛇行し、流れが弱まるところには大量の微細な砂やシルトが堆積している。対岸の河畔林の根元は崩れて根っこが見えている。流木に根っこが付いているのは、川岸が崩れて河畔林とともに流れ出た証だ。  これもダムの影響を示す特徴である。
蛇行した流れの緩くなるところに微細な砂やシルトが堆積する。河畔林の根元は崩れ根が見えている。このような木が根付きの流木となる。

根付きの流木が大量に流れる川は、河床低下が進んでいる川であり、上流に必ずダムがある。ここ臼別川にはダムがたくさん建設されている。

2011-08-03・加工済・臼別川・DSC_0059

砂防ダムに満杯に溜まっている砂利の大きさは小さい。河口で見るような小さな石ばかりだ。増水時にダムから流れ出すのは小さな石や砂や泥ばかりだ。なぜそうなるのか…。ダムの水面は水平なので、流速が小さくなり、大きな石を下流へ押し流すことが出来ずにダムに溜まり続ける。だから流されるのは、小さな石や砂や泥だけになるのだ。

砂や泥が大量に流れ出すと、大きな石をドロまみれにして押し流し、テレビで見るような土石流になるのではないかと気になる。ばらけたパチンコ玉の上を歩いたら転倒するのと同じように、大きな石が砂や泥の上を”滑りながら”転がっているということだ。

ダム直下では川底の砂利が抜かれて流されるため、本来は水に沈んでいなければならないコンクリートブロックが水面状に露出している。砂防ダムがある限り、ダムの下流では砂利が押し流されて、川底が下がり続けることになる。砂防ダムの脇に魚道が取り付けられている
ダム直下では川底の砂利が抜かれ、河床が下がる為、本来は水に沈んでいなければならないコンクリートブロックが水面上に露出。砂防ダムがある限り、ダム下流では砂利が押し流されて、川底は下がり続ける。砂防ダムの脇に魚道が取り付けられている。

ダムに魚道さえ付いていれば、ダムが容認される風潮があるが、よく考えていただきたい。ダムの下流で産卵する魚たちの卵は、砂利ごと流されたり、ダムから流れ出す砂や泥を被って窒息していることを。ダムの下流で魚が減少するのだ。

川底に産み落とされた卵は、川底の石の間を流れる水にさらされて育っている。ダムの堆砂域には川底を浸透して流れる水流はないので、ダム上流でも広い範囲で魚たちは繁殖することが出来ない。ダムの数だけ、魚が繁殖できる場所を失っている。魚道を付けても解決はしない。まやかしである。ダムの愚業に対する免罪符だ。

砂防ダムはすでに小砂利で満杯になり、草木が密生し、樹林化が広がっている。
砂防ダムは既に小さな砂利で満杯になり、草木が密生し樹林化が拡大している。

「砂防ダムは砂利で一杯になれば、流れ出すから大丈夫」

これは北海道大学の砂防学教授の弁だ。しかし、現場はそのようにはなっていない。上流へ向かってどんどん砂利は溜まり続け、写真をご覧のように草木が生える。砂利が流れ出すような気配は全く見られない。ダムの上流域は、樹林化しているのが現実だ。

2015-07-06・加工済・臼別川・堆砂域では立ち枯れが目立つ・KAZ_0912
堆砂域の木は根元が砂利で埋まり枯れる。
2015-07-06・加工済・臼別川・砂防ダムの堆砂域では立ち枯れが目立つ・KAZ_0925
砂防ダムの堆砂域では木が枯れてしまう。百害あって一利無しというのがダムの実態だ。

砂防ダムの下流では川底の石が流され、河床が下がり、川岸が崩れ、川に面した山の斜面が崩れて大量の砂・泥が流れ出し、災害が多発するようになる。

川底の砂利が流されて川底が下がり、川岸が崩れる。左岸は崩れたために布団カゴ(金網に石を積めたカゴ)で補修されている。対岸も川岸が崩れて、段差が出来ている。
川底の砂利が流されて河床が下がり、川岸が崩れる。右岸(手前)は崩れた為に布団カゴ(金網に石を積めたカゴ)で補修されている。対岸も崩れて、段差が出来ている。
川岸に段差が出来て、崩れているのが分かる。川岸が崩れるから、次第に川幅が広がっていく。急流河川の石が、異常に小さいということは、上流にダムがあり、このダムによって流下する石の大きさが選り分けられていることを示している。
川岸に段差が出来て、崩れている。川岸が崩れるので、次第に川幅が広がっていく。また、急流河川なのに、石が小さいのは、上流にダムがあり流下する石の大きさを選り分けている証しである。
臼別温泉だ。谷川の脇に湯船がある露天風呂だ。
臼別温泉。谷川に湯船がある、さわやかな露天風呂。
この温泉のすぐ上流に大きな砂防ダムがある。もともと川底にあった構造物が水面から出ている。河床低下が進行していることが読み取れる。
温泉のすぐ上流には大きな砂防ダムがある。左岸(写真右手)のコンクリートブロックは元は川底にあった。河床が下がったので、水面から出ている。
この温泉のすぐ上流に大きな砂防ダムがある。もともと川底にあった構造物が水面から出ている。河床低下が進行していることが読み取れる。
温泉のすぐ上流の大きな砂防ダム。直下のコンクリートブロックは水面の上に露出。木枠に石を積めた囲い(木工沈床)は干上がって露出。川底の砂利が流されて減少した為に、水位が下がり、干上がったということだ。
砂防ダムの下流
砂防ダムの下流
コンクリートブロックが露出している
コンクリートブロックは露出している
温泉脇にあった看板。立派な内容なのだが…こうした絵を「絵に描いた餅」というのだろう。
温泉脇にあった看板。立派な内容なのだが…。旧「北海道函館土木現業所」 ⇒ 現・「函館建設管理部」

2015年7月4日、桧山漁協と釣り団体「一平会」が砂防ダムの魚道に詰まった流木やゴミの清掃を行うというので、参加した。

2015-07-04・加工済・臼別川・砂防ダム・魚道清掃・ひやま漁協・一平会・流域の自然を考えるネットワーク・KAZ_0098
砂防ダムの上には、まだ更に、更に砂防ダムがある。
2015-07-04・加工済・臼別川・砂防ダム・魚道清掃・KAZ_0126
魚道は手前にあるのだが、流木と土砂で完全に埋まっている。
2015-07-06・臼別川・砂防ダム・アメマスがジャン
いくらあがいても上れない砂防ダムで、アメマスがジャンプしていた。ダムとダムの間に取り残されたのか、上流から落ちてきたのか、下流から上ったが取り残されたのか…アメマスはいてもサクラマスの姿は無い。
2015-07-04・加工済・臼別川・魚道清掃・KAZ_0135
魚道の入口まで水を流れるようにしたいが。固くしまった砂利を掘り続ける「流域ネット」代表の宮崎司。虚しさが募る作業だ。
2015-07-04・加工済・臼別川・魚道清掃・宮崎代表+ひやま漁協・斉藤組合長・KAZ_0176
何とか水は引き入れたモノの、増水すれば土砂で埋まってしまい、元のもくあみである。固くしまった堆砂域は上流へとず~っと続いている。
2015-07-06・臼別川・砂利で埋まった砂防ダム
更に上流の砂防ダムは、下流の砂防ダムが溜めた堆砂によって埋まっていた。左右に砂防ダムの「そで」が見える。砂防ダムは上流へ向かって砂利を膨大に溜め続けることがよく分かる。
2015-07-04・加工済・須築川・魚道清掃・ひやま漁協・一平会・流域の自然を考えるネットワーク・KAZ_0257
砂防ダムの上流には治山ダムがあった。砂利は既に満杯で、更に上流へと堆砂域が広がっていた。魚道は当然、砂利で埋まっていた。
2015-07-04・加工済・トリム・臼別川・最上流の治山ダムに魚道・檜山支庁水産課・KAZ_0274
作りっぱなしの魚道の維持管理を誰がしているのか、どんなに大変なことなのかなんて発注者は気にもならないのだろうな。
2015-07-04・加工済・臼別川・固くしまった渕尻を確かめる宮崎代表・KAZ_0289
治山ダムの更に上流。宮崎代表は渕尻に溜まった砂利が踏みしめると固いことを確認していた。

渕尻に溜まる砂利は、サクラマスやアメマスなど多くの魚たちの繁殖の場所になっている。しかし、固く締まっていたのでは繁殖に適さない。サクラマスの保護河川でありながら、ダムが川石の仕組みを壊しているので繁殖すら出来なくなっている。

2015-07-06・加工済・臼別川・上流・KAZ_0619
更に上流は苔むした巨石が見られ、互いに噛み合い動かないようになっている。大小様々の石が見られる良好な野生の川だ。この下流での治山ダム・砂防ダムを設置したところから川がおかしくなっているのだ。水質の良い川なので、元の川に戻してもらいたいものだ。

現在、地元の漁師や釣り人たちが、北海道渡島総合振興局函館建設管理部へ、サクラマス資源を回復させるために砂防ダムのスリット化を求めている。

北海道は、漁業資源であるサクラマスを保護する為に、この臼別川を保護河川に指定し、釣り人を徹底して排除している。しかし、ダムをスリットしてサクラマスがいる川に戻してほしいと、声を上げているのは、その釣り人であり、地元の漁業者である。北海道水産部からの声は全く聞かれない。実に奇妙なことだ。

臼別川の砂防ダムのスリット化実現を、是非、応援してください。