鵡川水系穂別川
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穂別川には堤高38m、堤長283mの農業用水用の「穂別ダム」がある。巨大ダムとはどんなものなのかを知るのに分かり易いダムだ。
パタゴニア制作の映画「ダムネーション」で、ダムの堤体を爆破して壊すシーンがある。流れ出した物は、黒い大量のヘドロだった(粘土状の泥、生物の残骸など)。ご覧になった方は、お分かりになったかと思う。大きな石は一つも無かったということを。
巨大ダムの水の流れは、流れ込みから吐き出す堤体までの区間、流速が極めて小さくなる。その為、大きな石は巨大ダムの入口で堆積し、堤体から流れ出すことは無い。微細な砂やシルト(泥や生物の残骸など)は、極めて流速の遅い流れにフワフワと漂いながら、ゆっくりとダムの底に沈澱していく。その為、巨大ダムの底には大量の微細な砂やシルト、生物の残骸等が堆積している。その事実を、映画「ダムネーション」で知ることが出来る。
巨大ダムが、溜め込んだヘドロを放出した事例が残されている。黒部川の「出し平らダム」だ。放出したヘドロの影響を追ったフジテレビ系列局が制作したドキュメンタリー番組である。巨大ダムの真実をよく伝えている。機会があれば、是非見ていただきたい。
『第19回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品「不可解な事実・黒部川ダム排砂問題」(制作・富山テレビ)』
http://www.fujitv.co.jp/b_hp/fnsaward/19th/10-129.html
笠原正雄さんのホームページにも、解説が載っているので、下記に紹介する。
http://www.masaokasahara.net/dashidaira.html
穂別ダムは、農業の水が必要なくなる時期(非灌漑期)になると、水を出して、空にする。空になったときに、巨大ダムの真実を知ることができる。
微細な砂ですら見当たらない。すべてが泥、泥、ドロ…。そして、泥の間を赤い水が流れている。つまり、この泥の中には動植物の残骸(有機物)が堆積し、分解してその成分が出ている姿である。巨大ダムではこうした成分が流れ出す為に、水質が劣化して、ダム湖はドブ化し、悪臭が漂うことになる。その水が川を流れ下る訳だから、ダム下流全域から海域まで水質は劣化する。
パタゴニア社制作の映画「ダムネーション」でダムを爆破した際に、ドドトド…ッ!と出てきた真っ黒な大量のヘドロがこれらの泥である。ダム下流には、砂利が全く流れ出ない。微細な砂や泥ばかりが流れ出ることがお分かりいただけるだろう。
是非、映画「ダムネーション」をご覧になってお確かめください。