鵡川
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シシャモの産地として知られる川だが、いつまでも資源が残るとは思われない。流域には沢山のダムがあり、頻繁に泥水が流れる川となっている。ちょっとした増水で泥水が流れるような川には、必ずダムがある。泥が流れ出すのということは、川が「異常」な状態にあることを示している。では、泥水の「泥」はいったいどこから、どのようなメカニズムで流れ出してくるのか?
砂防学の専門家や大学教授たちは、「砂防ダムが砂利で一杯になると、やがてダムから砂利が下流に流れ出すようになる」と言うが…現場は、ダムから流れ出すその量は非常に少なく、砂利の大きさは小さなものばかりである。一方、ダムの上流では滞る砂利が上へ向かって、どんどん溜まり続けている。しかもその砂利は川幅を広げて、その上を蛇行して流れる水が、川岸や川に面した山の斜面を浸食して崩している。
砂防ダムは砂利の供給量を減らすばかりか、その場所にあった筈の砂利の大きさも変えてしまう為、ダム下流では川底を下げて、川岸や山腹を崩壊させ、上流では川幅を広げて同じ崩壊を起こすのだ。「砂防ダム」の「砂防」は砂利を止めて土砂災害を防ぐような名前になっているが、実際は、土砂災害、流木災害を更に増加させ、事態を悪化させている構造物なのである。
泥水の「泥」は、ダムが作用して川岸や山の斜面を崩壊させ、そこから発生していることを知っていただきたい。
砂防ダムの上流でも、下流と同じように河岸の浸食が始まり、土砂や流木を生み出している。上流に溜まる砂利が川底を押し上げ、川幅を広げる為、今まで水流が当たったことがない場所が浸食されるようになる。そして川岸が崩れ、山の斜面が崩壊し、ここからも泥水の原因となる土砂が流れ出している。