国や行政への対応方法
国や自治体(行政)が行う事業は、皆さんの税金で行われているので、納税者として、税金がどのように使われるのかを知る権利があります。一方、国や自治体(行政)は、税金の使途について納税者に詳しく説明する責任があります。このことを念頭に置くと、国や自治体(行政)とのやり取りが見えるようになると思います。
交渉時の心構えとポイント
- 行政とは絶対に喧嘩をしないようにしましょう。
- 行政との話し合いでは必ず複数で立ち会うようにしましょう。記録の必要があれば、許可のもと録音しましょう。対応した職員の所属と氏名を必ず記録しましょう。
- 行政には納得するまで説明責任を果たしていただきましょう。(話し合い以外にも、要望書や質問書を提出して、行政に説明責任を果たしていただくこともできます)
- 個人での交渉よりも、団体で要望することが良いでしょう。
- 事業の説明は、現場で行っていただく方が、分かり易いでしょう。その際には複数で立ち会い、尚且つ、地元の行政の職員(国や道の事業者の場合は、地元市町村の職員)の立ち会いの下で行うと、誤解を招かなくて良いでしょう。
- 行政は自分たちの調査データでしか取り合いません。民間の調査データは受け付けませんから、行政に調査を求め、行政に調査データを出してもらうようにすると良いでしょう。
要望書・質問書の書き方
国や自治体(行政)が行う事業は、皆さんの税金で行われる事業なのですから、その事業の内容を知ることは納税者の権利です。納得いくまで説明をしていただく必要があります。
国や自治体(行政)に説明を求める方法として、要望書・要請書や質問書などを提出することが出来ます。
宛先・題名・要望者名など
- 宛先:国務大臣や知事・市町村長など、各行政機関を代表する責任者の氏名を記載しましょう。
- 題名:事業名と、その事業に対する質問のタイトルと趣旨(必要な場合は分かり易くする為に、1,2行で要約文を添えましょう)
- 要望・要請者や質問者は個人でも良いですが、団体で行った方が良いでしょう。団体名称と代表者氏名、連絡先を記載しましょう。印鑑は不要です
- 要望・要請事項や質問事項を書きましょう。
宛先・題名・要望者名など
- 要望・要請や質問は必ず回答を求めましょう。申し入れが、どのように受け取られ、どのように扱われ、どのような対応がされたのか、具体的に見えるようにすることが必要でしょう。
- 必ず「文書」による回答を求めましょう。
- 回答の期日を指定しましょう。(約2週間をめどに「×月×日までに下記宛てに文書にて回答をご送付ください」と書きましょう)
- 送付先の住所・氏名を記載しましょう。E-mailアドレスでも良いのですが、電話番号は記載しない方が良いでしょう。記載する事によって、先方から電話で回答をして来る場合があります。言った言わないになりますので、両者が確認出来るように「文書」での回答を求めましょう。電話での回答は受付を拒否しましょう。
その他の注意事項
- 要望・要請や質問などの申し入れや内容は公開を原則にしましょう。
- 回答に納得がいかなければ、再度、要望・要請や質問を行いましょう。
- 事業にかかわる書類を入手するには「公文書開示請求」をしましょう。コピー代は一枚10円です。(只し、カラーや定形外の大きな紙面は別途料金のようです)事業の書類については、書類名は一般人には分からないので、「××事業に関する一切の資料(デジタル資料も含む)」などと記載すると良いでしょう。
国や自治体には公文書開示請求の窓口があり、そこで申し込みましょう。開示請求決定までは最長で30日間かかります。開示の方法は閲覧・写し・写しの送付があります。資料が膨大な量になる場合には、閲覧後に写しの交付を求めると良いですが、時間がかかることを念頭におきましょう。(¥10/A4版白黒・1枚)
公文書開示請求はネットでも受け付けていますので、各自でお調べください。事業の評価については、国は地方自治体のホームページで、「事業評価」が公表されています。ホームページをじっくり閲覧して、探し出しましょう。