厚沢部川水系目名川
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目名川の「目名」は、アイヌ語のメムに派生している。メムとは湧き水を意味する。湧き水の豊富な川には、沢山のサケが上る。しかし、今も上っているのかは確認していないので分からない。
この川には砂防ダムがあり、砂利で一杯になっている。堆砂域は上流へ広がり、樹林化が進んでいる。
多くの川で見られる砂防ダム下流の河床低下はここでも例外なく起きている。砂利は小さく大きな石は無いのもダムのある川の下流の共通した特徴だ。
元々蛇行していた川を河川改修して直線化している。2009年5月1日には、住宅地の下流で工事が行われていた。護岸の基礎の砂利が抜かれたようだ。これ以上砂利が流れ去らないようにコンクリートブロックを川底に敷き詰めていた。しかし、ダムが改善されない限り、このブロックもやがて壊れることになる。砂利の供給を止め、滞らせているダムが、河床を低下させて護岸を崩すことが原因なのだから、こうした工事はキリがなく続けられていくのだ。
上流に砂防ダムがある川ではこのようにブロックを川底に敷き詰める工事がされるが、ダムの撤去か、スリット化をしなければ、改善されることはない。今後も工事は延々と続くことになる。
原因から目を背けて、対症療法的に行う工事では、人も自然も護ることは出来ない。
また、この川の管理者である北海道渡島総合振興局・函館建設管理部治水課は工事に際しては、川に負荷をかけないよう環境に配慮した工事を行っているという。工事現場で発生した泥水を、沈殿槽でろ過して川に戻すように指導しているというのだが…現場では直接泥水を川にたれ流している。指導はしているのかも知れないが、現場の監督が職務怠慢のおろそかでは全く話にならない。
渡島総合振興局は発注者の責任として、工事現場の監督・指導・工事後の検査を行う義務がある筈なのに、現場ではそうはなっていない。職務怠慢もいいところだ。このように法令が遵守されていない現場があまりにも多く、取材の度に現場でにらまれて怖い目に合うことしきりだ。
砂防ダム
川底が下がり、川岸が崩れて、コンクリートブロックで護岸。原因を認めず工事ありきでは、自作自演の工事だと言われてもおかしくない。
ダムは川の仕組みを失わせ、川を壊し、災害が多発するようにする。自然の摂理を力で押さえ込めば押さえ込むほど、川は反発し、暴れことになる。砂防ダムの建設目的は災害防除の名目にはなっているが、実際には人も自然も護れない、むしろ災害興しが実態となっている。