石狩川水系豊平川
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札幌市民の水源の川である。上流には、豊平峡ダムなど沢山のダムがある。ダム下流では、砂利が流され続けており、川床が極端に低下している。そのうちに地下鉄のトンネルが、川底から出現するなどと冗談が言われるほど河床低下を起こしているのだ。
藻南公園付近では、砂利が無くなり岩盤が露出し、侵食が進んだ為に出来た落差で滝になっている。どんどん深く堀下がっている。
かつてはカヌーやラフトで下ることが出来た。だが、今では深く掘り込まれてしまったので、それをする人もいない。砂利が失われ岩盤が広がり、その岩盤が侵食されるようになったのだ。
岩盤を覆っていた砂利が失われ、急速に浸食されて、グランドキャニオン化している。現在もなお浸食が進行している。
川底が下がり、川岸の崖は根元が浸食されていくので、ドサッ!、ドサッ!と落ちることになる。垂直の崖は河床低下のすさまじさを示している。
川岸の崖が崩れ落ちればそれだけ川幅が広がることになる。この川の姿は、異常な河床低下によるメチャクチャの姿なのだ。
左岸の岩盤の上に、コンクリートの消波ブロックが並んでいる。敷設した当時は、ブロックは水に浸かった川底にあったものだ。いかに、川底が下がったかが分かる。2005年6月28日
2014年9月6、7日開催の渓流シンポジウムの本州から参加した人たちも現地を見て絶句した。凄まじい光景なのだ。
奥の方に滝が見える。川底が下がり、川岸が崩れ、水面からはるか上になってしまった消波ブロックも崩れ落ちている。
消波ブロックは元々水の中にあったものだ。川底が下がり、消波ブロックが置かれていた川底の岩も崩れ、消波ブロックはばらばらに崩れ落ちている。ダムのある川で見られる異常な姿だ。
川の勾配の緩いところには砂利が見せかけ状、一時的に貯まっていた。それでも川底が下がっており、川岸は垂直に崩れている。砂利の絶対量が不足しているからだ。河原の石は泥でおしろいを塗ったように白く見える。異常な状態を示している。
五輪橋下流側では広く露盤化している。川底にブロックが敷かれていたが、すでに水面の上に出ている。凄まじい勢いで川底が下がっていることがうかがえる。ダムのある川の特徴だ。
ここまでになると、どんな対策を施しても、手に負えない。河川管理者は砂利が流れ去らないように、川を横断するように設置する「帯工」をたくさん作っているが、作っては壊され、壊されては作るといういたちごっこが続いている。
河床低下の勢いは凄まじく、そのうち、札幌の地下鉄のトンネルがむき出しになるだろうとささやかれている。
総ては、ダムが下流への砂利の供給を断っているからだ。