沙流川水系ポンオサツ(ユオイ)川
沙流川水系ポンオサツ(ユオイ)川の最新ニュース
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沙流川の二風谷ダムへ注ぐごく小さな川である。この川岸からは良質なわき水が湧きだしていることから、水くみ場として利用されていた。
![沙流川の二風谷ダム湖へ注ぐごくごく小さな川である。](http://protectingecology.org/wp/wp-content/uploads/2014/10/2005-11-09・加工済・ポンオサツ川・DSC05346-300x225.jpg)
小さな川なのだが、上流が開墾されて牧草地化されたため、増水するようになった。この川は国道237号線の下をボックスカルバート(コンクリートの四角いトンネル)で横切っているが、間口が小さく、流木が引っかかったりすれば、水はけが悪くなり、国道237号線の上流側で水が滞る。間口を広げればなんら問題が生じることはないのだが…
![2005-11-09・加工済・ポンオサツ川・DSC05392](http://protectingecology.org/wp/wp-content/uploads/2014/10/2005-11-09・加工済・ポンオサツ川・DSC05392-300x225.jpg)
![上流は開墾され、広い牧草地になっている。牧草地から水が流れ出すようになった。](http://protectingecology.org/wp/wp-content/uploads/2014/10/2006-08-22・加工済・沙流川・ポンオサツ川現地調査ほか-174-300x199.jpg)
![牧草地から流れ出した水が浸食の始まりとなっていた。](http://protectingecology.org/wp/wp-content/uploads/2014/10/2006-08-22・加工済・沙流川・ポンオサツ川現地調査ほか-177.jpg)
![広い牧草地から流れ出す水は滝のようになって流れ下るため、山の斜面が崩壊していた。](http://protectingecology.org/wp/wp-content/uploads/2014/10/2006-08-22・加工済・沙流川・ポンオサツ川現地調査ほか-172.jpg)
![開墾された牧草地から流れ出した水が作業用の道路を川のようになって流れ、道路を浸食し、川に面した斜面を流れ落ち、斜面を崩壊させていた。](http://protectingecology.org/wp/wp-content/uploads/2014/10/2006-08-22・加工済・沙流川・ポンオサツ川現地調査ほか-178-300x199.jpg)
![川の周りは木が多いので、山の斜面も木の根っこによってしっかりと抑えられている。](http://protectingecology.org/wp/wp-content/uploads/2014/10/2014-05-13・加工済・沙流川支流ポンオサツ川(ユオイ川)・スリット型の砂防ダム・DSC_0628-300x199.jpg)
![ごくごく小さな川にそぐわないような巨大な砂防ダムが建設された。](http://protectingecology.org/wp/wp-content/uploads/2014/10/2014-05-13・加工済・沙流川支流ポンオサツ川(ユオイ川)・スリット型の砂防ダム・DSC_0624.jpg)
その後、この小さな川の規模にそぐわない巨大な砂防ダムが建設された。川の下流には住宅があり、土砂災害対策を講じるという理由なのだろうが、果たしてこんな立派な砂防ダムが本当に必要なのか…?疑問を感じる。
小さな川なので、増水した際に水が走る場所を特定し、土塁など堤防を設置すれば解決できることではないのか。どのような想定がされたのか、血税の無駄遣いの面から、北海道の公共事業評価委員会はしっかりと検証していただきたいものだ。
![自然の谷川だったのに…コンクリートで固められてしまった。](http://protectingecology.org/wp/wp-content/uploads/2014/10/2014-05-13・加工済・沙流川支流ポンオサツ川(ユオイ川)・スリット型の砂防ダム・DSC_0519-300x199.jpg)
谷川が増水した時には効率よく流速を早めて流れることになるので、流路の多様な自然環境が失われてしまった。わき水が多いので、ニホンザリガニがたくさん生息しているのに…今はどうなったのだろうか…?
![国道237号線の下を通過するボックスカルバートはそのままである。間口が狭いということは、さほど水が出ない川だった証でもある。牧草地から水が流れ出したとしても、大きな影響が無いという証拠でもある。](http://protectingecology.org/wp/wp-content/uploads/2014/10/2014-05-13・加工済・沙流川支流ポンオサツ川(ユオイ川)・スリット型の砂防ダム・DSC_0513-300x199.jpg)
今後は川底が堀下がり、地下水が抜かれて、わき水が涸れることだろう。こんな小さな川であって、河川管理者の触手が伸びてくるのだ。もっと、別の方法で考えることはできないのだろうか…?河川工学や砂防学、環境科学の専門家らはいったいどう評価しているのだろうか…?
疑問を感じる河川事業だ。その脇にはわき水の水くみ場だったという記念碑が建立されていた。