鵡川水系百林班の沢川
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鵡川支流ニセパオマナイ川へ注ぐ、小さな川である。国道274号線から道道610号線に入った占冠村方向の山側に、この川にある治山ダムが見える。
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小さな川に、2基の治山ダムが建設されていた。
意識しなければ、目に止まらず通り過ぎてしまう程の小さな沢だ。凡そ誰にも知られることのない治山ダムだ。
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治山ダム建設工事は、谷を開削して広く整地していた。
更に上流を辿る。この小さな谷川に、治山ダムを建設する理由がどこにあるのだろうかと疑問を感じる。
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暫らく登っていくと、治山ダムが姿を現した。
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
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治山ダムから流れ出すのは、砂利を含まない水だけである。水の浸食作用が働き、川底の砂利は流されることになる。川底が下がり、河岸や山の斜面が崩れ始める。こうして山が崩壊していく。しかし、崩壊した土砂を下の治山ダムが受け止めた…という効果が謳われることになる…。
土砂災害を興し、興した土砂災害の土砂を捕捉して土砂災害を防止する、まるで自作自演の構図である。人知れぬところで行われる治山事業。これが私たちが各地で取材した、北海道の治山の実態だ。