厚沢部川水系古佐内川
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檜山特有のヒバ山奥深い源流から本流厚沢部川に注ぐ川である。この古佐内川の下流域では水が流れていない時がある。本流の厚沢部川が河床低下を起こしている為、地下水が抜かれて水位が下がっているからである。本流との合流点で表層水が底に潜り込んで川筋が見えないのだ。かつては、緩やかな流れの中を魚影が列をなす豊かな川だったのである。
本流厚沢部川との合流点。正面右から左に流れているのが厚沢部川。合流までの河道から川水が消えている。川水は、川底の下に潜り込んでいる。
古佐内川は、魚や動植物の豊かな美しい自然河川である。その河川から水が消えて環境が失われようとしている。原因を調べて、厚沢部町へ対策の提案をしたが、「古佐内川は昔から水無川だ」と言う。現在、200億円以上の国費が投入され、厚沢部川広域河川事業が進んでいる中、このような指摘は面倒だと言わんばかりの態度であった。
古佐内川は、町民及びその世代を超えた共有の自然財産である素晴らしい河川である。まさに厚沢部町の財産である。生命が営まれた仕組みが消えた川ばかりになった現代、こんな素晴らしい川を失うのは勿体無い。川が生きるも死ぬも、今、町政を担う人たちの「心」次第だと思う。