函館建設管理部は、直ちに現場に急行し、対策せよ!

函館建設管理部は、直ちに現場に急行し、対策せよ!こんな現場を放置したまま、明日からの台風で泥を流出させれば、責任追及は免れないと覚悟せよ。

「砂蘭部川道単改修工事(特対)河道整正業務委託」事業による工事が始まり、本日、2016年8月29日に現場を取材。またしても泥水対策は無い。呆れたことに、川砂利を採取し、掘った池で砂利を洗っているのだ。これまで、何度も泥水を流さないように申し入れてきた。函館建設管理部が、河川工事の度に濁水処理を怠り、河川に泥を流す度にだ。

台風10号が明日襲来し、30日、31日は大雨となり、河川が増水することがテレビやラジオで繰り返し放送されている。それでもこの有様だ。函館建設管理部は直ちに現場に来て対策せよ!このまま、増水することが分かっていながら、泥を出すことは絶対に許されない。

2016-08-29-B・砂蘭部川の川砂利の採取現場-01
重機で川砂利を採取し、水が溜まった池で洗浄している。撮影:2016年8月29日
2016-08-29-B・砂蘭部川の川砂利の採取現場-02
川砂利を重機ですくい上げ、洗浄しているのだ。撮影:2016年8月29日

工事業者は、「川の流れのすぐ脇で砂利洗浄をするこの手法は、函館建設管理部八雲出張所の吉田明史主査の指導で行っている」と言う。

「増水したら、流れ出しますよね?」と聞くと、「流れ出すことは無い」と業者は言う。川面と洗浄池のレベルは同じ高さだ。雨で増水すれば、どうなるか一目瞭然である。

2016-08-29・加工済・砂蘭部川2号砂防ダム堆砂域で砂利採取・酷い濁り水・KAZ_0026
川砂利を掘って造った池の水で砂利を洗浄しているから、濃い泥水が溜まっている。周りには濁水処理施設は無い。業者は、「作業が終わったら、泥は吸い出す」という。処理する前に雨で川が増水したらどうなるのか…という想定が欠落している。撮影:2016年8月29日
河床に溜まっていた泥を洗浄して集めた池なので、大量の泥だ。周りを土嚢で囲っても無い。増水すれば、ひとたまりもなく流れ出す。撮影:2016年8月29日
河床に溜まっていた泥を洗浄して集めた池なので、大量の泥だ。周りを土嚢で囲っても無い。増水すれば、ひとたまりもなく流れ出す。撮影:2016年8月29日
水面と砂利洗浄池とは同レベルで、間に仕切りは無い。増水すれば洗浄池の泥は流れ出す。撮影:2016年8月29日
水面と砂利洗浄池とは同レベルで、間に仕切りは無い。増水すれば洗浄池の泥は流れ出す。撮影:2016年8月29日

これからの時期、サクラマスの産卵が始まるというのに、この有様だ。水産資源への配慮は、これっぽっちも無い。函館建設管理部は、遊楽部川のシシャモ、キュウリウオ、原種のアユをすでに絶滅させている。もはや資源枯渇が危惧されるサクラマスまで絶滅させるつもりなのか。

砂蘭部川改修工事には、魚類専門家の帰山雅秀氏、河川専門家の渡邊康玄教授(北見工業大学)や、柳井清治教授(石川県立大学)が、協議をするために函館建設管理部に雇われてきたが、現場は見にも来ないし、協議が終われば、後はどうなろうが知ったこっちゃない。あなた方が、工学のどんなに難しい話をしようが、現場がこれでは滑稽なだけである。函館建設管理部に上手く利用されていることの恥を知り、専門家や大学教授の肩書きに、泥を塗っていることを自覚されよ。

 

道民納税者のお金を執行する重責を担う、北海道知事・高橋はるみ様へ

砂蘭部川の著しい河床低下の原因は、砂防ダムにあると認めていた函館建設管理部は、スリット化をする方向で、どのようにスリットするかを検討する「砂蘭部川河床低下対策検討委員会」を今から年前に設置した。ところが、当初はスリットの実現に向けて協議を重ねてきた筈が、いつの間にか「川底の被覆」という議論にすり替わることになる。実に長い長い年月をかけてのダムのスリット化実現の話は、河川管理者と専門家に巧みに軌道修正され、工事に着手したいがために委員会を閉会させたのである。河床低下の原因を除かずに、対症療法的に川底を被覆するのでは河床低下は止まらないと解っていながらである。

事業名「砂蘭部川道単改修工事(特対)河道整正業務委託」  発注者「函館建設管理部」

いよいよ税金のムダ遣い事業が始まった
いよいよ税金を川に捨てる川の工事が始まった。
やってみなければ解らない…そんな事業に血税が使われる。効果無いから血税はドブに捨てられる。こんな事業が現実に行われていることを知って欲しい。
「やってみなければ解らない」…そんな無責任な一言で血税が使われる。効果は無い事業だから血税はドブに捨てられるようなものだ。

河川管理者に「砂防ダムが原因して河床低下が進行している川で、川底を被覆して成功した事例があるのか?」と質問したが、答えは無い。河川の専門家として委員会に参加していた北見工業大学の渡邊康玄教授にも質問したが、「やってみなければ解らない」との答えが返ってきた。この教授は、委員会の席で「軟弱な河床に人工的な構造物を作ったら豪いことになる」と発言し、事例も示していた。被覆すればどうなるかを熟知している学者が、何故、今になって嘘をつかなければならなくなったのか?。こちらが異議を唱えても、教授はだんまりを通し、河川管理者もこれについて何も答えない。これはもう、管理者と専門家の典型的な癒着ではないか。かくして、この教授が「うまく行くかどうかの裏付けは無い」ことを認めているにもかかわらず、この事業が着手された。

この欺瞞はすでに川が暴いている。

川底を被覆をしても絶対にうまくいかないことを現場の川が証明している。下のスライドを見ていただきたい。

  • 2005年6月10日・砂蘭部川2号砂防ダム直下

川底をコンクリートブロックで「被覆」したが…砂防ダムによって砂利が止められている条件下では、ブロックで被覆しても基礎は浸食されて、ブロックはベコベコに壊れるのだ。つまり、砂防ダムの影響が及んでいる下流域で、どんなに川底を被覆してもダムの作用を残したままでは、川底の浸食を防ぐことは不可能である。そればかりではない。ブロックで被覆された下流域では、川底の浸食を防いでいた自然石までもが、すっかり流される。

現場が示すように、河床低下を進行させるばかりか、むしろ、事態を悪化させる全く馬鹿げた事業である。浸食を防ぐことは出来ないことを事前に解っていて、あえて被覆するこの事業は着手前から血税のムダ遣いであることが明らかである。知って知らぬ、見て見ぬ振りをしている河川管理者と専門家は道民の血税を何だと思っているのか。委員として協議に参加させていた道民を欺き、目先の事業を着手させた函館建設管理部は、「北海道の川づくり基本計画」注:①及び「水産資源保護法」注:②にも反する重大な責任問題を起こしているという認識がない。そもそも、砂防ダムを建設したことで、砂利を失い、川底が浸食され、災害が多発するようになったことで、ダムをスリット化する協議会を発足させたのは、函館建設管理部そのものである。

納税者のお金を執行する北海道知事は、このスライドを見て、効果が期待できず、税金のムダ遣いとなるこの事業を即刻見直していただきたい。砂利を止めている既存の2つの砂防ダムを、即時スリット化して下流へ砂利を供給させることが唯一の対処法なのです。血税を投入し、「やってみなければ解らない」といった事業を生み出すだけの負の工作物を作ろうとする河川管理者の判断の誤りを是正していただきますよう、ご英断をください。

砂防ダムで留められているから、砂利が流れて来ないというのに、その下流途中に川底を被覆すれば、そこで更に砂利を止めることになる。その下流は更なる砂利不足になるのは明らかである。下流域では農地が崩壊し、町道が崩壊し、道道(八雲・今金線)の橋が危険に曝される事態になっているというのに、砂利を止めようというのだ。まるで河床低下を促進させる呆れた事業である。砂防ダム建設で生み出した”自作自演”の事業を、反省もなく再び、今、繰り返そうとしている。ムダな公共事業のお手本とも言える典型的な事業である。

高台の農地が崩落したのに、専門家らはこの原因を説明もしていないのだ。
高台の農地が崩落した現場を見ても、専門家たちはこの原因を反故にしたまま説明もしない。

町道崩壊など生命財産に及ぶ災害が多発していることに、委員会協議で専門家たちは全く触れない。地域住民の暮らし、生命財産よりも工事を行うことが目的でしかない。

この対策工事で成功した事例は無し。北見工業大学・渡邊康玄教授が「やってみなければ解らない」と言い切った。つまりは、黒いものには触れさせず、無審議で実施する馬鹿げた事業なのである。「”黒いものを白い”と多数決で決める」現在の民主主義的で善良な委員会で採択されたものである。そして、その委員会を設置したのが函館建設管理部である。

どの地域でも、あたかも住民を護るかのような説明をして行われる河川事業。実は、「川の仕組み」を理解すれば、巧みな自作自演型の事業であることが見えてきます。河川流域の近くに住む人、釣りをする人、川や氾濫原・河畔林にやって来る鳥を、植物を、自然を愛でる人も、その環境が失われないように、あなたが大切に思っている、その川をよく見て知っていただきたいと思います。

 

注:①「北海道の川づくり基本計画」 河川は、水鳥や水生動植物の生息・生育地として重要であるばかりでなく、人々がレクリエーションを通じて安らぐ場でもあります。北海道らしい豊かな自然をもった川を、次代に引き継ぐために策定される。具体的には、道民をはじめ、他の機関との連携のもとに、河川を横断している施設への魚道の設置や改善など、河道の連続性を確保するとともに、河畔に植生を施すことや自然に近い河岸づくりに努め、動植物の多様性の高まる川づくりを進めます。~平成22年7月制定:北海道生物多様性保全計画より抜粋。

注:②「水産資源保護法」 水産動物の採捕の禁止措置や工作物の設置を制限することにより、水産動物の保護培養に適した河川の保全にも努めます。~同、抜粋。

 

 

沙流川の今。2016年7月29日

清流であった沙流川のアイヌの聖地を水没させた違法ダム「二風谷ダム」。ダムは満杯に泥で埋まっている。国の膨大な予算を使って計画された当時の役割を、完全に失っているダムである。

雨が降る度に、沙流川は泥水が流れ、今なおダムは泥を溜め続けている。

二風谷ダム流れ込みには貯砂ダムがあり、橋が架かっている。その橋の上から上流を見た。左が沙流川本流、右が支流の額平川である。額平川は平取ダムが建設中である。
二風谷ダム流れ込みには貯砂ダムがあり、橋が架かっている。その橋の上から上流を見る。左が沙流川本流、右が支流の額平川。額平川の上流では平取ダムが建設中である。
貯砂ダム(堰)を越えて流れ込むひどい泥水
貯砂ダム(堰)を越えて、二風谷ダムに流れ込む酷い泥水。
貯砂ダムを越えて二風谷ダムに流れ込むひどい泥水
貯砂ダムを越えて二風谷ダムに流れ込む酷い泥水。

二風谷ダムは膨大な泥を溜め込んで埋まっている。繁茂したヤナギが陸地化していることを教えてくれている。

ほどんと泥で埋まった二風谷ダムの淡水域。ヤナギが繁茂しているのは浅くなっている証拠だ。巨大なダムなのに、あり得ない光景なのである。もはや、治水能力を失ったダムなのだ。
泥で埋まった二風谷ダムの淡水域。ヤナギが繁茂しているのは浅くなっている証拠。巨大なダムなのだが、あり得ない異常な光景である。もはや、治水能力を失ったダムなのだ。

こうして溜まった泥は、極々微細な為に、濁りはなかなか治まらない。ダムの下流域から河口まで泥を被せ、沿岸域まで埋め尽くしている。

清流・沙流川は、鵡川と並んでシシャモの繁殖河川である。この状況で繁殖が出来る筈もない。昨年、かつてないほどの不漁だったという。年々減少し、さらに資源が危機的な状況になっている原因は、この泥水にあり、その泥水を生み出しているのがダムである。専門家たちが、それに全く触れないのは何故なのか、不思議でならない。

そして、支流の額平川には、新たに「平取ダム」が建設中である。

額平川の支流宿主別川の橋の上から平取ダム建設現場を見る。正面の山が神聖な山「チノミシリ」である。
現在、建設中の平取ダムの上流。(額平川の支流・宿主別川の橋上から平取ダム建設現場を見る)正面の山が、神聖な山「チノミシリ」である。そして、この豊かな流域一帯は、水没する運命を辿る。

平取ダム建設中の額平川も、そこへ合流する宿主別川もご覧のように酷い泥水となっている。これでは、清流・沙流川は更に酷い泥川にされてしまう。沙流川からシシャモの姿が消えるカウントダウンが始まった。

正面の山はアイヌの祈りの場といわれる神聖な山「チノミシリ」である。チノミシリに「穴を穿ち、ダム堤体を取り付け、麓を水没させる」平取ダム。

チノミシリの神の胸は、剥がされて杭を打たれた。
チノミシリの神の胸は、剥がされて杭を打たれた。
神が宿る山、チノミシリに群がる魔の手。
神が宿る山、チノミシリに群がる魔の手。現代人の英知の手?
ダム建設でチノミシリに穴を穿つ代替として、アイヌに贈られた神聖?な看板。
ダム建設でチノミシリに穴を穿つ代替として、祈りの象徴の替わりとして、アイヌに贈られた神聖?な看板。
神聖な山「チノミシリ」が崩れていた。平取ダムが完成すれば、さらに山は崩れることだろう。
神聖な山「チノミシリ」が崩れていく。平取ダムが完成すれば、貯水水域が山裾を浸食し、山は崩れ続け、ダムは瞬く間に土砂で埋まる。埋まれば、また上流にダムを造るとでも?負の連鎖は止まらない。

額平川、宿主別川の酷い泥水は、降雨の度に土砂や流木が後を絶たずして沙流川へと流れ下っている。確かに 平取ダムが完成すれば、その土砂・流木をダムが溜め込む。しかし、それは、瞬く間に膨大な量となり、土砂で埋まり、流木が押し寄せ、雨が降らずとも常に下流域一帯を泥川にさせてしまう。そして、大型台風で起こった大災害を招きかねない。あの二風谷ダムと同じように。

泥流と共に放流口に押し寄せた夥しい量の流木で、放水量が絞られ、二風谷ダムは決壊の危機に直面していたのだろう。これだけの流木が押し寄せれば、放流量を知ることも、ゲート操作も不能の状況にあったのだろう。撮影:2003年8月11日
二風谷ダム。泥流と共に、放流口に押し寄せた夥しい量の流木。放水量が絞られて、湛水域の水位が上昇し、二風谷ダムは決壊の危機に直面した。これだけの流木が押し寄せれば、放水量を知ることは出来ず、放水のゲート操作も不能となることを知る。撮影:2003年8月11日。

ダム下流に平取水位観測所があり、この時の水位は放水量に見合う水位よりも低い値を示していたのだ。驚いたことに、その後、北海道開発局は「計算式が間違っていた」として計算式を変更したのである。そして、二風谷ダムを護るために、下流の住宅は水没したままにされていたのだ。ダムは百害あって一利無し。映像をご覧ください。

二風谷ダムから放流し、水位が上昇しているのに、水門が開け放たれていた。逆流して民家は飲み込まれ、大量の泥を被る甚大な被害を受けた。撮影:2003年8月11日
二風谷ダムは、放水し水位が上昇しているのに、水門が開け放たれていた。放流水は水門から逆流して民家は飲み込まれ、大量の泥を被る甚大な被害を受けた。生命財産を護る筈のダムが、ダムを護る目的の放水を行い、下流の住宅が洪水に飲み込まれ、生命、財産の危機に陥り、住民は逃げ惑うことになったのである。撮影:2003年8月11日。
建設中の平取ダム付近にも大量の土砂が押し寄せ、重機を泥で埋めた。重機を埋めるほどの土砂の量は尋常ではない。撮影:2003年8月12日
現在、建設中の平取ダム付近にも大量の土砂が押し寄せ、重機を泥で埋めた。重機を埋めるほどの土砂の量は尋常ではない。降雨の度に、今でも膨大な土砂が流れてきている。撮影:2003年8月12日。

国土交通省及び北海道開発局(室蘭開発建設部)は、完成後、たった5年で満砂になった二風谷ダムに、これ以上、泥を溜め込まさない為に、上流で平取ダムの建設を進めている。しかし、ダムが完成した後の巨大ダムが引き起こす泥と流木の発生メカニズムは把握しているのだろうか?二風谷ダムの教訓は活かされているのだろうか?

そして、何よりアイヌ民族の暮らし、文化、沙流川流域で暮らす人、シシャモ漁師、次代への自然、資源を支えてきた清流・沙流川の「過去」も、「現在」も、「未来」も、失うことになる。平取ダムが抱えている事の重大さを、冷静に、真摯に現場に向き合い、今一度、振り返って考えていただきたい。

 

またしても泥水の垂れ流し…職務怠慢と脅し

函館建設管理部八雲出張所が遊楽部川の河川工事で、濁水を川に垂れ流していた事実を6月5日に報告したばかりだが、今度は八雲町野田追川の巨大砂防ダム工事で、また濁水の垂れ流しがされている。

2015-12-12・濁水を川に垂れ流し-01・野田追川2015-12-12・濁水を川に垂れ流し-02・野田追川

なぜ、こうも同じ事が繰り返されるのだろうか?

工事現場で濁水の垂れ流しについて保護団体や野鳥の会からも、何度も指摘を受けてきたはずの発注者である函館建設管理部八雲出張所の職員が、「二度と無いように」反省し現場を監督、指導していればこのようなことは発生することはない。職責を果たす「指導」から業者も学び、次の工事に活かせるはずだ。現場の状況は、北海道職員の職務怠慢を示しており、恥ずべき醜態である。

河川法が改正され、環境保全への意識が高まった今日、工事請負業者は環境への配慮に手落ちがあると、入札の制限を受け、仕事に支障が生じる。ここが業者の弱みであり、ここに行政がつけいる傲慢な姿が浮かび上がってくる。何度も繰り返される反省無き行政の仕組みが見えてくる。

昨年(2014年5月24日)、遊楽部川の管理用道路に鉄鋼スラグが敷設されている事実が発覚。当会スタッフが、函館建設管理部治水課へ「河川や地下水へ影響のある場所での鉄鋼スラグの持ち込みは不適切ではないのか」と指摘したところ、「契約では自然石となっている」と回答があった。これは「きな臭いことに巻き込まれたな」と感じていた矢先、業者から当会のスタッフが呼び出しを受けた。業者は当会スタッフ個人の名前を知っていたのだ。北海道函館建設管理部八雲出張所の職員が、指摘した個人名を業者に教え、公務員の守秘義務に違反し、個人情報を伝えていたのである。聞けば、「このことで処分されれば今後、入札が制限されてしまう」との切実な訴えであった。八雲出張所の職員から脅され、業者自ら決着させようとしたのだ。行政から「入札できなくなる」と脅されている業者に呼び出されたわけだから、身の危険を感じることとなった。

この事業を情報公開によって開示請求した。公共事業は工事が終了し、”仕様書通り”に工事が行われたかを”確認”した上で決済される。工事の現場では複数の職員が仕様書通りかを「確認」「監督」「指導」、そして、工事終了後にはさらに仕様書通りかどうかを「検査」し、その上で決済となる。これが血税を扱う行政の職務である。ところが、複数の職員が立ち会いながら、どの段階でも、鉄鋼スラグを発見できなかった。工事後の検査でも見落とすという、あってはならないことが起きていたのだ。

では、なぜそんなことが起きたのか?

理由は簡単だ。「職務怠慢」か「業者との癒着」しかない。行政は業者の弱みにつけ込み、職務上の責任を転嫁して逃れたのだ。今回のこの取材報告で、また業者から呼び出されて怖い目に合うかもしれない。公務員の守秘義務に違反し、個人情報を教えて、業者を送りつけるような職員がいることについて、北海道としての見解を聞きたいものだ。

鉄鋼スラグ

「鉄鋼スラグ」は誰が見ても明らかに違いが分かるものだ。見落としたのは「見ていない」のではなく、”出来レース”だから見る必要もなかったということか。(※現在は、函館建設管理部治水課は、指摘を受けて、”業者の責任で”鉄鋼スラグを回収させている)行政は全く責任を取っていない。当然、職員の処分も無い。

行政が守秘義務に違反して利害関係者に個人名を伝えた行為によって、利害関係者から呼び出されるという実害を受けた。このような事件が起きたことは、刑事上も、民事上もその責任は免れない。争い事を避ける地域社会では、こうしたことが恒常的に行われており、住民同志の対立を喚起して、声を封じ込める手法が普通に行われている。

誰しもが環境が壊されるような工事不備を目にすれば、指摘し、是正を求める声を上げられる地域社会でなければならない。それを報復するかのような対応は、絶対にあってはならないはずだ。工事現場の不祥事や不手際についての行政責任を問い、担当職員は処罰されるという明るい仕組みが当たり前にならなければ何も変わらない。地域を見下し、ふてぶてしく居直り、法令を遵守できない、しない職員がいる限り、同じことが繰り返される。行政職員が保身のために地域も環境も壊す行為は絶対に許されない。

 

何これ珍工事…?

河川管理が川を管理すればするほどに川が壊れていく。私たちの傍から故郷の川が失われる。

真駒内川は砂利を失い、岩盤が露出するまでになった。管理者は、これ以上、残った砂利が流されないように、砂利を止める目的で、たくさんの流路工を作っているのだが…

この災害復旧工事が行われた後、どうなったのかを見ていただきたい。

災害復旧工事現場で…あらららら…?(真駒内1号橋上流)2015年11月19日
災害復旧工事が行われたが、何だこれは?(真駒内1号橋上流) 2015年11月19日
川底にコンクリートのブロックを敷き、川の石は護岸の飾りつけに使用している。おかしくないかい…?2015年11月19日
コンクリートのブロックを川底に敷き川底に必要な石は護岸の飾りつけに使用している。本末転倒である。 2015年11月19日

川底の石が足りないから、石が流れ出さないように流路工を作っている工事の筈が…?あろうことか、川底から足りなくて困っている石を、写真左(右岸)の護岸の飾りつけに使っている。この本末転倒な見せかけの復旧工事を行った管理者は、この石を直ちに川に戻さなければならない。

更に、写真左(右岸)には、砂利と土が盛られている。増水したらひとたまりも無く流されるのは自明の理である。

川底の砂利不足を解消するために、新設された下の写真の流路工を見ていただきたい。

上流の砂利が下流に流れ出さないように止めるために新設した流路工。2015年11月19日
砂利が下流に流れ出さないように砂利止めの為に新設した流路工。2015年11月19日

今後、この新設した流路工の下流で起きることは、こうだ

増水で砂利は流される。そのあとは、写真左(左岸)の盛土が、崩れて流される。そして、護岸が壊れる危険があるから対策が必要だと事業が興される。また工事が始まる。更に更に、川は壊れていく。

流路工で砂利が止められるため、下流では河床の砂利が流される。当然、左側の盛土は簡単に流される。2015年11月19日
流路工で砂利が止められるため、下流では河床の砂利が流される。当然、左側の盛土は簡単に流される。盛土が流されたら、災害復旧工事で再び補修されることになる。川底も固めるための新たな事業が起案されかねない。2015年11月19日
写真右側(左岸)の盛土も小砂利と土を盛ったもの。増水したら流されることは誰でもわかることなのだが…何度も何度も同じ事を繰り返し、土砂を運ぶ手間や土砂を保管する手間を省いている。こんなこと許されるのでしょうかね。2015年11月19日
写真右(左岸)の盛土も小砂利と土を盛ったもの。増水すれば流されることは誰でもわかることだ。何度も何度も同じ事を繰り返し、土砂を運ぶ手間や土砂を保管する手間を省いている。2015年11月19日

現場を見て「おかしい」と声を上げなければ、現場はやりたい放題になってしまう。

私たちの血税を使った無駄なこうした事業は、誰が歯止めを打つのだろうか…?(公共事業)評価委員会があるが、とても機能しているとは思われない。機能しない理由は、何故なのか?委員会の各専門分野は細分化しており、専門分野以外の人は、遠慮して切り込まないようだ。

このままでは真駒内川はやりたい放題に河川事業が乱立し、川は一層メチャクチャに壊されてしまう。実験水路のように、唯々、水を流す溝にされてしまうだろう。

河川管理者が、この真駒内川工事に手を出す前の、生きた川を蘇らせる為には、直ちに、嘘くさくて、きな臭い河川管理を是正し、責任者には責任をとっていただく訴えが必要な時が、いよいよ来ているのだ。

垂直型スリットでは、ダム下流の「河床低下」は止まらない

巨大なスリットダムのその後を取材した。近くには活火山の樽前山もある。泥流を防ぐ目的で建設されたもののようだ。しかし、現場はスリットであってもダムが泥を生成することに変わりはなく、下流の河床低下は止まらず荒廃が進んでいる。では、何故スリットしても河床低下は止まらないのか…?

Google Earthで別々川をたどって巨大なスリットダムの位置をご覧いただき、みなさんも是非、考えてみてください。(検索:白老町社台)

流木でスリットは塞がっている。2015年11月20日。
流木でスリットは塞がっている。どの川でも垂直型スリットは流木で塞がっている。2015年11月20日。
流木で塞がるのは垂直型スリット共通の現象。欠陥スリットだ。2015年11月20日
流木で塞がるのは垂直型スリット共通の現象。欠陥スリットだ。2015年11月20日

何故、垂直型ではなく、大きく間口をスリットしないのか?河川管理者は「土砂の扞止機能を残さなければならない」と口をそろえる。説明を求めても、計算上の話だけにしかない。では、実際の現場では、この扞止機能があるとどうなるのだろうか…?

上流へと微細砂が大量に溜まり続け、樹林化する。そうなると川を流れてくる砂利は微細な砂ばかりとなる。⇒水生生物の繁殖・成育がうまくいかなくなる。そして、扞止機能があるために、下流に必要な大小の砂利が流れてこなくなる。⇒川底が下がり、川岸が崩れ、土砂災害・流木災害が多発するようになり、人命財産にまで被害を及ぼすことになる。

即ち、扞止機能とは血栓のようなものではないか。

ダムの上流では微細な砂がどんどん溜まり続ける。2015年11月20日
ダムの上流では微細な砂がどんどん溜まり続ける。2015年11月20日
微細な砂が膨大に堆砂し、増水時に下流へと吐き出される。2015年11月20日
巨大スリットダムの上流側。微細な砂が膨大に堆砂し、増水時には泥だけが下流へと吐き出される。2015年11月20日
巨大スリットダムの下流側では河床が堀下がり、川岸が崩れている。2015年11月20日
巨大スリットダムの下流側では河床が堀下がり、川岸が崩れている。2015年11月20日
巨大スリットダムの下流。川底が下がり、川岸が崩れている。2015年11月20日。
巨大スリットダムの下流。川底が下がり、川岸が崩れている。2015年11月20日。
巨大スリットダムの下流では川底が下がり、川岸が崩れている。2015年11月20日
巨大スリットダムの下流では川底が下がり、川岸が崩れている。2015年11月20日

別々川では農地整備の一環として、川筋が直線化されている。そのため多くの落差工が作られている。では、この落差工って、いったい何なのだろうか…?

流速を緩和するなどと聞いたことはあるけれど…効果ってどんな効果があるのか?みなさんも落差工のある現場を見て、是非、考えてみてください。

巨大スリットダムの下流には多くの落差工が設置されている。落差工の下流でも川底が下がり、川岸が崩れている。落差工が川を壊している姿だ。2015年11月20日
巨大スリットダムの下流には多くの落差工が設置されている。落差工の下流でも川底が下がり、川岸が崩れている。落差工が川を壊している。2015年11月20日
この落差工の下流側。川底が下がり、川岸が崩れている。2015年11月20日
落差工の下流側。川底が下がり、川岸が崩れている。2015年11月20日

みなさんの身近な川の現場をよく見て知ることで、河川管理のあり方を考えてみてください。ダムを「スリットする」ことが目的では無く、スリットすることで、川を蘇らせ安定させることが目的な筈です。間違った構造のスリットでは、川は蘇りません。扞止機能という処置はまるで血栓を作るようなものです。ダムも落差工も川を壊し続けます。改善の手法を間違えれば、いつまでも泥川で災害も引き起こす壊れた川のままなのです。相手任せでは故郷を失うことになりますよ~!

本当に必要な砂防事業なのか? 誰も気に止めない公共事業は過剰なムダを生む

平成20年3月25日付け省議決定…国土交通省政策評価基本計画及び平成19年度国土交通省事後評価実施計画に基づいた個別公共事業の新規事業採択時評価、再評価及び完了後の事後評価が公表されていたので、現在、ダム建設中の「子熊の沢川」について、付記する。

個別公共事業の評価書(平成19年度)・国土交通省

平成19年度・トリム・公共事業再評価委員会資料・子熊の沢川・通常砂防工事

函館から江差方向へ国道227号線を橡の木(とちのき)橋を渡るとき、右手に巨大な鋼鉄製アングル式の砂防ダムがそびえ立っている。名前のとおり、この小さな「子熊の沢川」に、何故、ここまで巨大なダムが必要だったのか?上流へと取材を進めるほど、理解の出来ない環境なのである。そして、現在もその上流奥で、巨大な砂防ダムが建設されようとしているとは誰も気が付かないだろう。

2015年8月15日、取材を続けた。①2015-06-01と2015-08-15・スリットを拡張

スリットは大きく間口が広げられていた。(※濁水処理用の水槽が置かれてあるが、使用された形跡は全く無い。下流には大量の砂が溜まっている。垂れ流しだったようだ)②2015-06-01と2015-08-15・スリットを拡張

堤体にコンクリートを肉付けしている。本当に必要なのか、現場を見れば見るほど、疑問を感じる。③2015-06-01と2015-08-15・スリットを拡張

ご覧の通り、スリットの間口は大きく広げられている。何度も大雨洪水警報が出されていたが、間口は広げたまま工事はお盆休み中である。

スリット工事の上流側には、川を堰止めるように巨石が並べられていた。巨石を寄せて、簡易なダムを造っている。

④2015-06-01と2015-08-15・スリットを拡張

お盆休みで工事休止中の増水時に備えたようだ。このような小さな規模の川には、この程度に巨石を置けば大丈夫だということを物語っている。

2015-08-15・加工済・子熊の沢川・砂防ダム工事現場の直下・KAZ_0003

工事現場のすぐ下流の巨石は苔むしている。つまり、動いていない証しである。この川が自ら安定させた姿である。ダムが出来れば、ここは河床低下を起こし、ダムが生み出す微細な砂が巨石を動かし、川は壊れる。

②鋼鉄製アングル式砂防ダム

既に下流には巨大な鋼鉄製アングル式砂防ダムが建設されている。

①鋼鉄製アングル式砂防ダム

川の水量を見ていただきたい。この川が「子熊の沢」と名付けられていることがお分かりだろう。「沢」には到底、不釣合いな巨大な建造物だ。更に上流にも同じ巨大な砂防ダム建設が進められている。

過剰な、無駄な公共事業ではないか?誰も気にも止めないような小さな川で、誰も見ないような山奥地で、こうして税金が費やされている。無駄遣いだけなら批判と謝罪で済ませて来たかもしれないが、壊された川は、自然環境も生物も資源も失ってしまうのだ。謝罪では済まされない。

2号砂防ダムのスリットの間口…整合性のない説明

第7回砂蘭部川河床低下対策検討委員会のニュースレターが届いた。

第7回砂蘭部川河床低下対策検討委員会・議事録・

写真は3基のダムのうち、最下流の2号砂防ダムである。図に示されたスリットの間口は3.5m。

河川管理者が示す間口3.5mのスリット

スリットの間口3.5mとした理由

つまり、長さが7m以上の木は流れてこない筈だから、間口に引っかかることはないと言うのだ。しかし、スリットされた事例のあるダムでも間口が狭くて流木で塞がっているのが実際である。その為、間口幅を拡げる改善工事が行われているダムもある。管理者は、前例があっても気にもならないのだろうか。知ろうとも見ようとも思わないのだろうか。流木長の2分の1であれば通過する”実績”があるというその資料を、是非教えて欲しいことを7月19日に問い合わせをしたが、未だ回答はない。

8月3日に渡島総合振興局函館建設管理部治水課と八雲出張所の担当者との協議で、八雲町内の野田追川に4億3百万円で建設した巨大な鳥居のような鋼鉄製アングルダムについて聞いてみた。「間口が広いと言うが、実際には流木が引っかかっている」、すると八雲出張所の河川担当者は「あれは流木捕捉工です」と答えた。この協議の2週間も事前に、アングルダムの間口は何メートルあるのか問い合わせをしていたので尋ねると、「調べていない」と答えた。その後も再三問い合わせているが、「平成19年の古い資料なので探している」と言って、未だに回答は無い。だが、この4億3百万円の工事は、平成22年8月10日から平成23年3月18日に行われている。工事発注後は現場の監督・指導・工事後の検査が行われている筈であるから、設計図と照合しなければ、監督も指導も検査も行えないことになる。設計図無しで検査が出来る筈がない。検査に合格しなければ、工事費は税金から支払われることもない。担当者は「調べていない」とか「古い資料だから」と濁して、何故、回答しないのだろうか?

2015年8月12日、管理者が説明責任を果たさないのならと、私たちで実測することにした。間口は6m、引っかかった流木の樹高は約14m。2mの間口はすべて流木で塞がっていた。ニュースレターに「維持管理の範囲で除去」と明記されているが、取り除かずに、ずっと放置している為、澪筋は右岸から左岸へ移ってしまった。河川管理者は、造った後の管理はしない。出来る筈もない。一方で住民には、あたかも管理が出来るかのように説明している。2015-08-12・鋼鉄製流木捕捉工・野田追川

ここでお気づきだろうか?

河川管理者は、間口が6mの構造物を「流木捕捉工」と説明した。流木を捕捉する為のものだ。一方、ニュースレターでは、それよりも間口が狭い3.5mとなっている。しかも、「”実績”としては流木は引っかからない」と説明している。

公の議論の場での河川管理者の説明である。

スリット化先送りのための試験施工・調査で消える莫大な税金

本日(2015年7月9日)、突然、函館建設管理部から下記のような「お知らせ」が届いた。

「砂蘭部川河床低下対策検討委員会」では、これまでの協議で、砂利が不足している中で、工作物を作っても浸食が上回るので、無駄だとして「設置した工作物が壊れても補修はしない」「新たなに工作物は作らない」ことを確認していた。しかし、この「お知らせ」は、検討委員会に諮ることなく、いきなり作業を行うとの通告である。検討委員会での取り決めを反故にし、委員を軽視する行為である。

2015-07-09・砂蘭部川のこと・加工済・001

2015-07-09・砂蘭部川のこと002

 

2015-03-23・第7回砂蘭部川河床低下対策検討委員そこで、以下のように函館建設管理部へメールを送った。

1.の置き土工について:

①なぜ委員会で言わなかったのでしょうか…?

②このようなことになることは当初から予測できていなかったのでしょうか…?これまでの試験施工で十分にデータが取れているはずです。同じ事を何度も繰り返すことほどばからしいことはありませんし、何よりも税金の無駄遣いになるばかりです。反省していないのですか…?

置き土をしても、見せかけに過ぎないことが分かったわけですし、砂利不足のために見えないところでどんどん浸食が進行していくばかりです。

③したがって、もうこれ以上の税金の無駄遣いを止めるためにも、置き土工はやらないでください。ご返事をいただきたいと思います。

2.置き土の粒度試験について:

④これまで何度も置き土、土砂の投入をしていますので、データが取れているはずです。したがって、もうこれ以上、目的がはっきり分からない試験はやらないでください。税金の無駄遣いになる粒度試験はやらないでください。ご返事をいただきたいと思います。

3.濁度調査について:

⑤これまでも冬期を含めて土砂を投入し濁水を流していることから、すでにデータが取れていると思いますし、これまでも何度も濁水を発生させておりますので、濁度調査をしても意味がありません。したがって、税金の無駄遣いになる濁度調査は止めてください。ご返事をいただきたいと思います。

4.水質調査について:

⑥これまで何度も濁水を出さないように申し入れをしてきたのに、サケやサクラマスの卵が川底にある時期にも係わらず濃い濁水を流しておりましたので、いまさら水質調査をする必要性は全くありません。河床内で息づいている多くの卵・仔魚を死滅させたと見られ、今年の春先、サケやサクラマスの稚魚をほとんど見ることができませんでした。このようなサケやサクラマスを見殺しにした心ない人たちが水質調査をする目的はどこにもありません。したがって、税金の無駄遣いになる水質調査は止めてください。ご返事をいただきたいと思います。

委員会で決めていないことをやらないでください。以上

事業者は、サケやサクラマスの卵や仔魚が川底で息づいている時に大量の泥水を流している。この春先に稚魚の姿を見ることは無かった。小さな命への配慮すらできない人たちに、さも魚たちへ配慮しているかのように見せかけた、このような調査をしても何の意味もない。こうした申し入れは一度ではない。20年も以前から申し入れ続けている話だ。これに対し事業者はとことん無視してきた。今なお無視を続けている。どこも同じだが、保護団体が環境に配慮するように申し入れをすると、改善を先送りする為に調査を繰り返す。これが行政の一つの手法だ。申し入れ者は、調査したから由とせず、何のために調査したのか、その結果がどこにどのように活かされたのかなどチェックし、是正を求め続けることが大切である。

治山ダムや砂防ダムがあることで、ダムの下流で川が壊れる。川が壊れるから工事が始まり、終わってからも再び被災する。被災してはまた再補修し、その後も被災と補修が延々と繰り返されて来た。莫大な税金を失っている。一体、誰が?何が?このようなドブに捨てているような工事を容認し野放しにしているのだろうか。

ダムをスリット化して砂利を下流に供給すれば、かなりの改善が期待できることを事業者は認めた上での検討会発足だったのだが、はなからスリット化する気はないようだ。函館建設管理部八雲出張所のこれまでの対応のふてぶてしさには、恐怖すら感じるものがある。

 

産廃ガレキの放射線量データ

ダムのスリットは「堆砂物に含む泥や有機物が沿岸に流れ出すから、漁場を汚染させる」と言った事業者が、その川に「産廃ガレキ」を持ち込み、増水時に大半を沿岸に流出させた。

産廃ガレキを川に持ち込んだ事業者:北海道渡島総合振興局函館建設管理部八雲出張所及び今金町出張所

産廃ガレキを持ち込まれた川:須築川。北海道指定のサクラマス保護河川。

漁師の念願だった須築川砂防ダムのスリット化が決まり、その工事に着手しはじめた矢先のことだ。作業用道路が造成されたが、流水が当たる水衝部だった為、春の増水で大半が流された。その大量に流出した材料が、何と「産廃ガレキ」だったのである。

河川管理者は、砂防ダムをスリット化すると、堆砂物が沿岸に流れ込み、漁場が損なわれ、隣りの島牧村の沿岸へも影響を与えると説明し、スリット化に難色を示していた。ダム堆砂物にはヘドロがあり、産廃だからそのまま海に流せず、その処分に莫大な費用がかかるとも説明していた。その本人が、自ら産廃ガレキを海に流したのである。

写真のように産廃ガレキは細かく砕かれたものが使用されている。水衝部だから、増水すれば浸食されて流されるのは自明の理。河川管理者がそんなことも分からない筈がない。長年、難色を示していたダムのスリットが、漁師の願いで、ようやく実現しようとする中で、スリットの準備にかかる作業の矢先がこれでは、産廃ガレキを増水に乗じて海に投棄処分した「嫌がらせ」としか思わざるを得ない。管理者がこの程度の認識でしかないから、保護河川からも海からも、自然資源は消えていくばかりだ。

2015-06-07・須築川・工事用道路に産廃がれきが使

2015年7月6日、産廃ガレキの線量を計測した。

2015-07-06・加工済・須築川・国道橋付近・産廃の無いところ・0.09マイクロシーベルト・KAZ_0046
比較の為、須築川の国道229号線橋付近の産廃ガレキの無いところで計測。
2015-07-06・加工済・トリム・須築川・国道橋付近・産廃の無いところ・0.09マイクロシーベルト・KAZ_0046
産廃ガレキの無いところは、0.09マイクロシーベルト。
2015-07-06・加工済・須築川・産廃・0.14マイクロシーベルト・KAZ_0238
国道229号線から上流、須築川砂防ダムまでの産廃ガレキの作業用道路で計測。
2015-07-06・加工済・トリム・須築川・産廃・0.14マイクロシーベルト・KAZ_0242
産廃ガレキの有るところは、0.14マイクロシーベルト。

取材で移動中、比較の参考に線量の値を計測した。

八雲町市街地では0.04マイクロシーベルト。

八雲町から北桧山へ抜ける「日進峠」では0.09マイクロシーベルト。

北桧山市街地やせなた町市街地では0.09マイクロシーベルト。

須築川の国道229号線橋の産廃ガレキの無いところでは、0.09マイクロシーベルト。

須築川の上流、須築川砂防ダムまでの間の産廃ガレキの作業用道路では0.14マイクロシーベルト。

産廃ガレキの有り、無しで、同じ河川内の線量に大きな違いが見られた。この違いは、何を意味するのかお分かりだろうか。