福島県喜多方市の地滑りは、ダム湖の横で発生。

福島民友ニュース(web)によれば、「…1時間に8ミリの地面の動きが観測されるなど危険性が高まっているとして、喜多方市は避難準備の情報を出していた1世帯2人に、29日午後、避難勧告を…」、「…県によると、亀裂は1日6~10センチ広がっており、場所によっては深さ約70センチの亀裂が…」とあります。2018年5月30日:福島民友ニュース⇒URL:http://www.minyu-net.com/news/news/FM20180530-274920.php

また、NHK NEWS WEB(福島)では、「…福島県によりますと、今回の地滑りが起きた地区の近くでは昭和20年ごろから同じような地滑りがたびたび起きていたということです。しかし、40年あまり前の昭和52年度にかけて地滑りの原因となる地下水の排水作業などの対策を行ったところ、その後、地滑りの被害は出ていませんでした。…」とあり、ダム湖の湛水との関わりは触れられていません。2018年5月29日:NHK NEWS WEB(福島)⇒URL:https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20180529/6050001248.html

昭和20年ごろと今回の地滑りが発生しているところは東北電力株式会社の「山郷ダム(山郷発電所)」のダム湖に面した場所となっています。地滑りが発生したのは昭和20年ごろで、山郷ダムの運用開始時期は昭和18年2月となっています。従って、本来なら「地滑り」と「ダムの湛水」との関わりについて触れられるはずなのですが、一切触れられていません。なぜなのでしょうか?山郷ダムの運用開始時期⇒URL:http://www.suiryoku.com/gallery/fukusima/yamasato/yamasato.html

奈良県川上村白屋地区では大滝ダムの湛水に伴い、ダムに面した場所で地滑りが発生し、全村民が移転を余儀なくされて、村が消滅した事例があるのです。「kabuの健康blog」さん参照⇒URL:http://kenkoulife1.blog.jp/archives/3149539.html

また、過去には、1963年のこと、イタリアの「バイオントダム」でダム湖に面した場所で地滑りが発生して土砂がダム湖になだれ込み、その結果、ダム津波が発生して甚大な被害が発生しています。URL:

衝撃の瞬間「ダム津波の脅威」

喜多方市の「地滑り」報道ではダムとの関わりに触れる情報はありませんので、気がかりです。

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これまでの報道⇒NHK NEWS WEB(福島)とANNニュースを添えます。

2018年5月25日:NHK NEWS WEB(福島)⇒URL:http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20180525/6050001200.html

2018年5月25日のNHK NEWS WEB(福島)の報道によれば「喜多方市西部の高郷町で地滑りが発生し、周辺の地面が1時間あたり数ミリずつ動き続けていることがわかりました。 地滑りでできた地面の亀裂は住宅に近づいていて、喜多方市は(2018年5月)25日午前、災害対策本部を設置し、地盤の変化を観測している県とともに監視を続けています。 県などによりますと、今月2日、喜多方市高郷町の県道367号線で、道路や道路沿いの斜面に10か所ほど地滑りによる亀裂が見つかりました。…」とあります。

2018年5月25日:ANN⇒URL:

さらに、高郷町揚津の中村地区での地滑りは今なお拡大しているとのことです。

2018年5月25日のNHK NEWS WEBでは、地滑りの場所を中村地区の「周辺」や「川に沿った道…」としていますが、Google Earthで確認すると、東北電力株式会社「山郷発電所ダム」のダム湖(湛水域)の横であることが解りました。また、「県が5月20日に地盤の変化を感知する機器を設置し、その観測によると、地面は今も1時間あたり数ミリずつ動いている」とあり、早期の避難が必要となるでしょう。心配です。