「道民は猛毒のヒ素に…」機構の怖いまやかし。

独法・鉄道建設・運輸施設整備支援機構の住民説明用資料には、ヒ素、鉛、ふっ素、セレンを摂取しても排泄されるから問題無いと解説されている。

出典:2016年4月14日の八雲町民用説明資料:独法・鉄道建設・運輸施設整備支援機構
出典:独法・鉄道建設・運輸施設整備支援機構(ホームページ)

機構のホームページでは載せていない「人が摂取するヒ素の量(基準値)」が、住民に配布された資料には示されている。

独法・鉄道建設・運輸施設整備支援機構が考える「きわめて安全なレベル」の基準値とは、6gの魚の致死量0.01mg/Lとある。0.01mg/Lのヒ素の量で6gの魚が死ぬのだから、腸内細菌はひとたまりもなく死ぬ。0.01mg/Lのヒ素を1日2リットル飲み続けるとは、毎日0.02mgのヒ素を食べて腸内に送り込み、70年間にわたり腸内細菌を殺し続けることでもある。それなのに、機構は健康に対する有害な影響は無いと説明している。

NHKスペシャル「人体」の「万病撃退!”腸”が免疫の鍵だった」では、人間の健康をつかさどる免疫機能は腸内細菌に支えられていることが分かってきたと解説されている。腸内細菌がつかさどる人体の免疫機能という知見から0.02mgを毎日食べ続けても安全だとする機構の考え方は極めて危険な暴挙と言える。

https://www.nhk.or.jp/kenko/special/jintai/sp_6.html

機構は、ヒ素を「自然由来のヒ素」と強調し、ヒジキなどの食品にも含まれるものとして、さも安全であるかのように、道民にヒ素の危険性の核心をつかませないように、言葉巧みに扇動している。まるで「霊感商法」そのものだ。猛毒物質は厳重に保管して管理しなければならない。猛毒物質を扱う以上は、毒物取扱の資格を持った責任者を立て、厳重に管理する義務がある。

北海道新幹線工事の現状は、猛毒物質は粉塵となって舞い散り、雨ざらし、垂れ流し状態になっている。こんなずさんな工事が、毎日あちらこちらで行われているのに、国からも、北海道からも、問題視する声が上がらないのはおかしくないだろうか…?現に、水道水の水質検査では、じわりじわり…とヒ素が検出され始めているというのに…。北海道の良質な水を猛毒のヒ素で汚染させる北海道新幹線工事。近い将来、新幹線と引き換えに流域一帯のヒ素検出に道民は苦しむことになるだろう。