北海道・函館市で映画「ダムネーション」の市民上映会を開催いたしますので、ご案内申し上げます。
道南は、渡島山地を源に450もの沢や大河が日本海、太平洋、津軽海峡へと注いでいます。この豊かな流域には、治山ダム・砂防ダムの他、灌漑や治水を目的とした大規模なダムが数多くあります。これらダムによる「砂利を止める(貯める)」効果の影響で、川底が下がる「河床低下」が進行し、山裾が崩れ落ちる山脚崩壊や川沿いの道路や農地が崩壊するなど、災害が頻発しています。
サクラマスの保護河川では、ダムの下流で川底の砂利が流失し、産卵に適した環境が奪われています。河岸や山脚の崩壊で微細な砂が発生し河床に沈澱・堆積するために卵は育たなくなっています。法の罰則によって取り締まられる保護河川に指定されていながら、再生産の仕組みを壊すダムには目もくれず、釣り人を排除するばかりの対策は、サクラマス資源の枯渇が進む一方となっています。
昔の川を知る漁師や釣り人、川を愛しんできた人たちは、治山ダム・砂防ダムが建設されてから川底が掘り下がり始めたことや、泥が出るようになったこと、サクラマスがいなくなったことに気がつき、疑問の目を向け川の仕組みを学び、ダムの改善を求めるようになってきました。
ダムが、私たちの水や食や暮らしにどう影響を与えているのか?
ダムの撤去や建設見直しが、何故必要なのか?
何故、多くの関心と行動が、ダム撤去の実現を可能に出来るのか?
様々な立場の人たちの問い考える機会になることを願っています。 スタッフ一同、会場でお待ちしております。