道民納税者のお金を執行する重責を担う、北海道知事・高橋はるみ様へ

砂蘭部川の著しい河床低下の原因は、砂防ダムにあると認めていた函館建設管理部は、スリット化をする方向で、どのようにスリットするかを検討する「砂蘭部川河床低下対策検討委員会」を今から年前に設置した。ところが、当初はスリットの実現に向けて協議を重ねてきた筈が、いつの間にか「川底の被覆」という議論にすり替わることになる。実に長い長い年月をかけてのダムのスリット化実現の話は、河川管理者と専門家に巧みに軌道修正され、工事に着手したいがために委員会を閉会させたのである。河床低下の原因を除かずに、対症療法的に川底を被覆するのでは河床低下は止まらないと解っていながらである。

事業名「砂蘭部川道単改修工事(特対)河道整正業務委託」  発注者「函館建設管理部」

いよいよ税金のムダ遣い事業が始まった
いよいよ税金を川に捨てる川の工事が始まった。
やってみなければ解らない…そんな事業に血税が使われる。効果無いから血税はドブに捨てられる。こんな事業が現実に行われていることを知って欲しい。
「やってみなければ解らない」…そんな無責任な一言で血税が使われる。効果は無い事業だから血税はドブに捨てられるようなものだ。

河川管理者に「砂防ダムが原因して河床低下が進行している川で、川底を被覆して成功した事例があるのか?」と質問したが、答えは無い。河川の専門家として委員会に参加していた北見工業大学の渡邊康玄教授にも質問したが、「やってみなければ解らない」との答えが返ってきた。この教授は、委員会の席で「軟弱な河床に人工的な構造物を作ったら豪いことになる」と発言し、事例も示していた。被覆すればどうなるかを熟知している学者が、何故、今になって嘘をつかなければならなくなったのか?。こちらが異議を唱えても、教授はだんまりを通し、河川管理者もこれについて何も答えない。これはもう、管理者と専門家の典型的な癒着ではないか。かくして、この教授が「うまく行くかどうかの裏付けは無い」ことを認めているにもかかわらず、この事業が着手された。

この欺瞞はすでに川が暴いている。

川底を被覆をしても絶対にうまくいかないことを現場の川が証明している。下のスライドを見ていただきたい。

  • 2005年6月10日・砂蘭部川2号砂防ダム直下

川底をコンクリートブロックで「被覆」したが…砂防ダムによって砂利が止められている条件下では、ブロックで被覆しても基礎は浸食されて、ブロックはベコベコに壊れるのだ。つまり、砂防ダムの影響が及んでいる下流域で、どんなに川底を被覆してもダムの作用を残したままでは、川底の浸食を防ぐことは不可能である。そればかりではない。ブロックで被覆された下流域では、川底の浸食を防いでいた自然石までもが、すっかり流される。

現場が示すように、河床低下を進行させるばかりか、むしろ、事態を悪化させる全く馬鹿げた事業である。浸食を防ぐことは出来ないことを事前に解っていて、あえて被覆するこの事業は着手前から血税のムダ遣いであることが明らかである。知って知らぬ、見て見ぬ振りをしている河川管理者と専門家は道民の血税を何だと思っているのか。委員として協議に参加させていた道民を欺き、目先の事業を着手させた函館建設管理部は、「北海道の川づくり基本計画」注:①及び「水産資源保護法」注:②にも反する重大な責任問題を起こしているという認識がない。そもそも、砂防ダムを建設したことで、砂利を失い、川底が浸食され、災害が多発するようになったことで、ダムをスリット化する協議会を発足させたのは、函館建設管理部そのものである。

納税者のお金を執行する北海道知事は、このスライドを見て、効果が期待できず、税金のムダ遣いとなるこの事業を即刻見直していただきたい。砂利を止めている既存の2つの砂防ダムを、即時スリット化して下流へ砂利を供給させることが唯一の対処法なのです。血税を投入し、「やってみなければ解らない」といった事業を生み出すだけの負の工作物を作ろうとする河川管理者の判断の誤りを是正していただきますよう、ご英断をください。

砂防ダムで留められているから、砂利が流れて来ないというのに、その下流途中に川底を被覆すれば、そこで更に砂利を止めることになる。その下流は更なる砂利不足になるのは明らかである。下流域では農地が崩壊し、町道が崩壊し、道道(八雲・今金線)の橋が危険に曝される事態になっているというのに、砂利を止めようというのだ。まるで河床低下を促進させる呆れた事業である。砂防ダム建設で生み出した”自作自演”の事業を、反省もなく再び、今、繰り返そうとしている。ムダな公共事業のお手本とも言える典型的な事業である。

高台の農地が崩落したのに、専門家らはこの原因を説明もしていないのだ。
高台の農地が崩落した現場を見ても、専門家たちはこの原因を反故にしたまま説明もしない。

町道崩壊など生命財産に及ぶ災害が多発していることに、委員会協議で専門家たちは全く触れない。地域住民の暮らし、生命財産よりも工事を行うことが目的でしかない。

この対策工事で成功した事例は無し。北見工業大学・渡邊康玄教授が「やってみなければ解らない」と言い切った。つまりは、黒いものには触れさせず、無審議で実施する馬鹿げた事業なのである。「”黒いものを白い”と多数決で決める」現在の民主主義的で善良な委員会で採択されたものである。そして、その委員会を設置したのが函館建設管理部である。

どの地域でも、あたかも住民を護るかのような説明をして行われる河川事業。実は、「川の仕組み」を理解すれば、巧みな自作自演型の事業であることが見えてきます。河川流域の近くに住む人、釣りをする人、川や氾濫原・河畔林にやって来る鳥を、植物を、自然を愛でる人も、その環境が失われないように、あなたが大切に思っている、その川をよく見て知っていただきたいと思います。

 

注:①「北海道の川づくり基本計画」 河川は、水鳥や水生動植物の生息・生育地として重要であるばかりでなく、人々がレクリエーションを通じて安らぐ場でもあります。北海道らしい豊かな自然をもった川を、次代に引き継ぐために策定される。具体的には、道民をはじめ、他の機関との連携のもとに、河川を横断している施設への魚道の設置や改善など、河道の連続性を確保するとともに、河畔に植生を施すことや自然に近い河岸づくりに努め、動植物の多様性の高まる川づくりを進めます。~平成22年7月制定:北海道生物多様性保全計画より抜粋。

注:②「水産資源保護法」 水産動物の採捕の禁止措置や工作物の設置を制限することにより、水産動物の保護培養に適した河川の保全にも努めます。~同、抜粋。

 

 

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